JAZZ茶房 靑猫 ~幸福の「靑い猫」に会いにいこう~ written by オージー(鈴木 利弘)

秋から冬にかけて、どんどん長くなる夜の時間。音楽でも聴きながら本を片手にゆっくり過ごす。なんてのも、ぜいたくな時間の過ごし方です。ご紹介する「JAZZ茶房 靑猫」は、そんな時間にぴったりの場所です。

藤が丘駅から徒歩約6 分。とある雑居ビルの前にたどりつきます。

そこにあるのは、ライトに照らされた店の看板と地下へと続く階段のみ。

見下ろすと、鉄の扉と灯りの漏れる格子窓が見えます。

お店への好奇心と一抹の不安を抱きながら、階段を降りると現れる重厚感のあるドア。

それを開けると、、、、
目の前に開けるのは、少し照明を落とした空間と、そしてセンスのいいJAZZナンバー。

ここがJAZZ茶房 靑猫です。

入るとまず目に飛び込むのが、壁一面に備え付けた大きなラックにぎっしりと並んだJAZZ CDコレクション。その数は3000タイトル以上だそうです。

CDラックの前には大きなテーブル席が。

またCDラックに向かいあうように設えられた大型のスピーカーとソファー席があり、壁はコンクリートの打ちっ放し。他の店ではなかなか味わえない重厚感ある迫力のJAZZサウンドが身体に心地よく響き伝わる、しっとりとしたオシャレな空間が広がります。

そしてメニューを拝見すると、一番初めのカテゴリに「MUSIC 美しいものから激しいものまでなんでも」とあります。

ここは「フードよりもコーヒーよりも音楽がメイン!」というこだわりのお店で少し自分には少し敷居が高いか…、と思いながら、カウンターでマスターの高橋さん(56歳)におそるおそる話しかけてみると・・・。

どちらがメインとか「特にこだわりはない」と予想外のお答えが。「自分が好きなものを集めたらこんなお店になった」とのお話でした。

高橋さんがこの店をオープンしたのは2006年のこと。オープンにあたって「明るく日が当たる清潔感のあるような店よりも少し暗くて怪しげな雰囲気のある店」を探していたところ、半地下のこのお店がイメージしていたものにぴったりと合ったんだそうです。

音楽については「こぎれいな感じのもの・新しいジャズ」がお好み。
JAZZは、黒人のブルース音楽にルーツがあり、彼らの感情を代弁するような少し泥臭さを感じるような楽曲が元々の主流だそうですが、一方でロックの要素も少し取り入れられたような、洗練された小気味よいテンポのジャズも増えているんだとか。青猫では後者を主に選び、インストゥルメンタル(カラオケのように楽器だけで演奏されボーカルがない曲)やピアノソロ主体が主体の楽曲、ボーカル付きの華やかな楽曲などもうまくミックしているそうです。また熱い夏にはさわやかな、寒い冬にはほっこりとした、街の空気感に合わせながら居心地のよい選曲になるように心がけているそうです。

また接客中も、常に音楽が途切れることないよう気を配っているご様子。

そんなマスターの自然体で細やかな心配りに加え好きなものを集めた統一感があるからでしょうか。一見、先鋭的でスマートに感じるような店内であっても、ひとりでやって来て何時間でもいたくなるようなあったかい雰囲気を醸し出しています。

何時間でもいたくなるような居心地のよさを生み出すアイテムは他にもたくさん。
フード類には、牛バラ肉の煮込みカレーがあったり、

オリジナルの靑猫ブレンドはスペシャリテクラスの豆を3種類ブレンドしたものですが、フルーティーで苦みもあまり感じずとても飲みやすいです。

またドリンクにはコーヒーや紅茶だけでなく、マスターがむしろこららがお好みだという中国茶や日本茶もメニューに!

日本茶は、「玉露」を提供していただけます。お茶うけに甘味・塩味ないろんなバリエーションを味わえる、干菓子と、茶葉のおひたし付き。このおひたしがなんとも美味!

一番美味しいお茶を淹れるためには抽出時間が非常に重要になるため、砂時計もマスターの目の前に用意されています。

他にも、来店者の自由な芳名録である「青猫 Notebook」があったり!

店内で流すJAZZナンバーにも、実は持ち込みOKなんてサービスも!またリクエストカードもあり「テレビでよく流れているあのナンバーを!」なんていうにも気軽に応じてくれるそうです。

ところで、このお店の「靑猫」という名前。高橋さんが好きな、「日本の自由詩の父」萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)の2番目の詩集「青猫」から名前をとったそうです。

表題作品「青猫」にはこんな一節があります。

「ああ この大きな都会の夜にねむれるものは
  ただ一匹の青い猫のかげだ
  (中略)
われの求めてやまざる幸福の青い影だ」

このお店は、たくさんの小さな幸福の隠れ家です。
今夜、「幸福の青い影」を求めて、靑猫に会いにきませんか?

(追伸)このCDラック、よく見ると・・・♡

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取材店舗名称 JAZZ茶房 靑猫 (ジャズサボウ アオネコ)
住所 名古屋市名東区藤が丘49 アンフィニビルB1F
電話番号 052-776-5624
営業時間 [月~水・金・土] 13:00~24:00 [日] 13:00~19:00
定休日 木曜日